宿星 | 天魁星 | 順位 | 1位 |
登場 | 18回 | 入山 | 41回 |
他の呼び名 | 公明(字・18) 黒宋江(18) 孝義の黒三郎(18) 及時雨(18) | ||
出身地 | 済州[ウン(おおざとに軍)]城県宋家村(18) | ||
年齢 | (登場したとき)30歳以上(18) | ||
家柄 | 代々百姓(22) | 親族 | 父(宋太公・18) 弟(宋清・18) |
義兄弟 | 晁蓋(18) 武松(23) 李俊(36) | ||
入山前 | [ウン(おおざとに軍)]城県の押司(18) | ||
身長 | 6尺(18) | 得物 |
・腰刀(22) ・朴刀(22) ・刀(42) ・短棒(42) ・骨朶(59) ・[コン(金偏に昆)]ムの剣(76) |
容貌・風貌 |
・丹鳳のような(切れ長の?)眼(18) ・臥蚕の(太い?)眉(18) ・珠を懸けたような(大きな耳たぶの?)両耳(18) ・方の(ちゃんとひきしまった?)口(18) ・顔の下部に髭鬚(くちひげとあごひげ)(18) ・額は広く頭のてっぺんは平らかで、顔の上部は肉付きがゆたか(18) ・色黒(18) 顔色は赤黒い(36) ・背が低い(18) ・肥っている(36) ・非凡な風貌(37) ・目つきが悪い(21) | ||
性格・人物像 |
・万人を養い救う度量がある(18) ・志気は軒昂、心は秀麗(18) ・義を重んじ財を軽んず(18) ・日頃の楽しみは天下の好漢と交わること(18) ・仁義の人(20) ・[ウン(おおざとに軍)]城県のあらゆる人に敬愛されていた(21) ・天下の義士(36・李俊いわく) ・仁徳の人(67) ・謙譲で温和(97) ・親孝行(18) ・人から頼まれて断ったことはない(18) ・人の世話を焼くのが好き(18) ・困窮した人に恵みを施すのはしょっちゅう(18) ・さっぱりした人(21) ・まじめな人(21) ・誠実(22) ・人柄のよい男(39) ・槍棒が好き(18) ・女色には興味がない(20) ・酒癖が悪い(21) ・魚好き(39) | ||
特技 |
・事務に精通(18) ・各般の武芸にも心得がある(18) | ||
入山後の持場・職分 |
【持場】 山頂の寨(51)(相役:晁蓋・呉用) →忠義堂(60)(相役:呉用・公孫勝・花栄・秦明・呂方・郭盛) →正殿の東の棟(71)(相役:呉用・呂方・郭盛) 【職分】 梁山泊の兵を統べる総頭領(71) | ||
宋江がいなければ、梁山泊は大規模にはならなかった。晁蓋は、首領になった後、梁山泊の基盤を堅固にしたが、宋江が青州の花栄たちを送り込んでくるまで、一人として仲間の好漢をふやしておらず、あくまで内政を重視していた。宋江は晁蓋とは違って、とにかく仲間を増やそうとする。宋江がいなければ、青州の花栄以下の九人、江州の李逵以下十六人は梁山泊に入山していない。天下に「梁山泊では好漢を受け入れている」という噂がたつようになるのも、宋江が入山してからだ。朱仝を仲間入りさせる段はかなりひどい手を使ったが、それも宋江の仲間集めの情熱の強さゆえといえよう。 宋江は招安を待ち望み、実現していったが、これは宋江のみの意志ではなく、九天玄女が関わっているといえよう。九天玄女に会う前から、たしかに宋江は賊は招安を受けるべきだとの考えを持っていた。32回、二竜山に赴こうとする武松に「朝廷から帰順の勧告が出たときにはためらわずに魯智深や楊志を誘って投降しなさるがよい」と言っている。しかし、宋江の招安への思いが具体的な形を持ったのは、九天玄女と遭遇したあとだ。42回、九天玄女は宋江に「天に替わって道をおこない、人の頭となって忠を全うし義をつらぬき、臣下となって国を助け民を安んじ、邪を去って正に帰するように」と言う。後の宋江の方針と一致する内容であり、この後から「替天行道」のフレーズが頻出するようになる。宋江は、九天玄女の言葉を履行していったのである。「天魁星」として、宋江は役目を果たしていた。 108人の主人公たちは、71回、天から下った石碣の順位に従って座次を定める。活躍のわりに、魯智深や武松、楊志、李逵、張順、石秀らの順位が低く、もと軍人の頭領の順位が総じて高いのが不思議だった。もしかすると九天玄女が、招安に否定的ではない人物を上位に据えて、招安に向かいやすくするよう仕向けたものかもしれない。 |