小李広 花栄 ――狙いをあやまたぬ弓の名手


★表の見方
宿星 天英星 順位 9位
登場 33回 入山 35回
他の呼び名
出身地
年齢 若い(33)・秦明より年少(35)
家柄 功臣の子孫(33)  代々武門の家柄(34) 親族 妻(崔氏・33) 妹(後の秦明夫人・33)
義兄弟
入山前 清風寨の知寨(要地の守備長官)(32)
身長 得物 ・弓矢(33)
・槍(33)
・鉄槍(34)
・銀鎗(76)
・花鎗(99)
容貌・風貌 ・白い歯、紅い唇、鋭い眼(33)
・鬢にも届く清らかな眉(33)
・細い腰、広い肩(33)
・猿臂(64)
性格・人物像 ・海東青を放つ(鷹狩)のが趣味(33)
・将種(33)
・腕したたかな武官(33)
・恐るべき勇猛ぶり(33)
・粋な勇猛な将(76)
特技 ・乖劣の馬(荒馬)を乗りこなす(33)
・弓。百歩を隔てた柳の葉を射切る腕前(33)
・槍のしたたかな使い手(50)
入山後の持場・職分 【持場】
山の左の寨(51)(相役:秦明)
→忠義堂(60)(相役:宋江・呉用・公孫勝・秦明・呂方・郭盛)
→忠義堂の右側(71)(相役:樊瑞・項充・李袞)
【職分】
騎兵軍の八虎将兼先鋒使(71)
 武芸自慢は梁山泊にたくさんいるが、花栄に及ぶものはいないだろう。最初から最後まで、その弓の腕前の見せ場が何度となくある。矢を放って当たらなかったことはない(宣賛にかわされたことはあったが・64回)。青州で門神を射(33回)、梁山泊にのぼって雁の頭を射た話(35回)は特にめざましい。しかも、槍を取ってはかの秦明にも劣らない(34回)。失敗はないし、完璧といえる将軍だ。
 射手というと冷静そうな感じがするが、花栄はなかなかの熱血漢だ。特に宋江のことになるとどんなことでもやってのける。青州では、日頃の鬱憤も手伝って、宋江を陥れた劉高の屋敷に暴れ込んで、その結果官職を失うはめになった(33・34回)。最期もそうである。梁山泊に入っても、宋江の親衛隊のごとく常に宋江の近くにいた。花栄と宋江は旧交を持っている。『水滸伝』に描かれていないところで、二人はどんな過去を経たのだろうか。気になるところではある。


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