青面獣 楊志 ――立身出世に失敗し続ける不運の好漢


★表の見方
宿星 天暗星 順位 17位
登場 12回 入山 58回
他の呼び名
出身地 関西(17)
年齢
家柄 五侯楊令公(楊業)の孫で、三代にわたる武門の家柄(12) 親族 東京に身寄りがいる(12)
義兄弟
入山前 武挙に合格し、殿司制使(禁衛の武官)になる(12)
→花石綱(皇帝の庭園を飾るための珍石奇木など)の運搬に失敗して浪人になる(12)
→東京で殺人罪を犯し、罪人となる(12)
→北京で提轄に取り立てられる(13)
→生辰綱(大臣・蔡京に献上する誕生日プレゼント)の運搬に失敗し(16)、二竜山で山賊となる(17)
身長 7尺5・6寸(12) 得物 ・腰刀(12)
・朴刀(12)
・長槍(12)
・弓矢(12)
・渾鉄の点鋼鎗(13)
・刀(57)
・槍(97)
容貌・風貌 ・大男(11)
・顔には青い大きなあざ、あごのあたりにはまばらな赤ひげ(12)
・威風ははるかに衆にぬきん出ている(13)
性格・人物像 ・なかなかの人物(16・梁中書曰)
特技 ・十八般の武芸(12)
・尋常ではない武芸の腕前(57)
入山後の持場・職分 【持場】
前軍の寨(60)(相役:李応・徐寧・魯智深・武松・馬麟・施恩)
→真北の旱寨(71)(相役:呼延灼・韓滔・彭[キ(王+己)])
【職分】
騎兵軍の八虎将兼先鋒使(71)
 不運につきまとわれ、やることなすこと全て裏目に出てしまう。花石綱運搬に失敗して逃亡し、再就職をかけて東京に行けば高[キュウ(にんべんに求)]に罵られて失敗し、金がなくなり家宝の刀を売りだすが、街のごろつきと口論になり殺人罪を犯してしまう(12回)。流罪先の北京では武芸の腕前を披露して梁中書に取り立てられるものの(13回)、生辰綱運搬の大役を失敗し、自殺までしようとする(16回)。殺人を犯しても自首するような生真面目人間で、生辰綱運搬の任を承る際には神経質であった楊志。しかし、考え方を変え、いったん諦めをつけてしまうと性格が変わる。同行の人夫たちを罵り散らしてから岡を下り、入った曹正の居酒屋では食い逃げをするのである。そして、特に抵抗を示すでもなく、魯智深とともに二竜山をのっとり、山賊の頭目になる(17回)。絶望の淵を経て山賊になる経緯は、同じく東京で名をはせた武人の林冲とくらべるとあっさりしている。


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