病尉遅 孫立 ――呼延灼と互角に渡り合う武芸の手だれ


★表の見方
宿星 地勇星 順位 39位
登場 49回 入山 50回
他の呼び名
出身地 瓊州(49)
年齢
家柄 軍人の家柄(49) 親族 ・妻(楽大娘子・49)
・妻の弟(楽和・49)
・弟(孫新・49)
・弟の妻(顧大嫂・49)
・母方の従兄弟(解珍・解宝・49)
義兄弟
入山前 登州軍の提轄(49)
身長 八尺あまり(49) 得物 ・弓(49/87)
・節くれだった鉄鞭(50) 虎眼の鋼鞭(87)
・槍(50)
・金鎗(87)
容貌・風貌 ・堂々たる巨漢(49)
・顔色はうす黄色く、あごのあたりにひげをはやしている(49)
・黒霧のような鬚(49)
・金を装ったような広い顔、漆を点じたような(黒くはっきりとした)瞳(49)
性格・人物像 ・流星の如く急な(きびしい)性格(49)
特技 ・強弓をひき、駻馬に乗り、長槍を使う(49)
・鞭・槍に通じ、弓箭に親しむ(49)
・脚力が強い(87)
入山後の持場・職分 【持場】
本寨の八方にわかれて住む(51)(同じ仕事を任された人:呂方・郭盛・欧鵬・馬麟・[トウ(おおざとに登)]飛・楊林・白勝)
→後軍の寨(61)(相役:柴進・黄信・韓滔・彭[キ(王+己)]・[トウ(おおざとに登)]飛・薛永)
→正殿の第二段の左のならびの棟(71)(相役:朱武・黄信・蕭譲・裴宣)
【職分】
騎兵軍の小彪将兼斥候の頭領(71)
 地サツ星の一員でありながら、孫立の活躍ぶりは天コウ星の頭領にひけをとらない。祝家荘を攻略する作戦では、欒廷玉との旧縁を利用して中心的に作戦を遂行していくし(50回)、連環馬軍を率いた呼延灼との戦闘では、鞭を使った見事な一騎討ちを演じ(55回)、また招安後の遼との戦いでは、敵将・寇鎮遠と一騎討ちをして、槍・弓・鞭・乗馬の巧みな腕前を披露している(87回)。
 そもそも孫立は、南宋の「宋江三十六人賛」、元の『大宋宣和遺事』にも宋江の一党として名を連ねる由緒ある人物である(注・二種の文献が著された頃は、宋江の一党は108人ではなく36人とされていた)。上の二種の文献に記された宋江一党36人は、ほぼ現行の『水滸伝』の天コウ星36人に一致するが、孫立はなぜか天コウ星ではなく72人の地サツ星の方に入ってしまった。孫立の活躍は、「天コウ星に入りそびれた地サツ星」ゆえなのかもしれない。


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