親子のはなし【郤さんち編】(1/2)



郤さんち親子のおはなし。途中少々真面目。続編もある予定です。
時期的には、士会が秦から誘拐(…)されて晋に戻ってきた後くらい。


▼出てくる人(登場順)▼
○郤缺(郤子):郤さんちの親の方。オープン親馬鹿
○郤克:郤さんちの息子の方。ちちうえだいすき
○士会(士季):今回の常識人担当。隠れ親馬鹿



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郤缺の言う「咎」(3枚目)は、父(郤ゼイ)とともに文公を暗殺しようとした件に関しての咎。
自分の子がこんな身体になってしまったのは自分がしでかしたことのせいだと思ってる。
郤缺は我が子に負い目を感じていて、ことさらに過保護にしてしまう傾向があるのです。そんなうち設定。

郤缺が白狄子(白狄のボス的な奴<アバウトやな)を捕らえた件は、
左伝の僖公33年の箕の戦い記事をご参照ください<コラ。郤缺の最初の大手柄ですね。
郤缺は当時下軍大夫で、この功によって卿となり(具体的地位は書いてない)、
父の持っていた冀の地を賜ってます。


また、6枚目にある「河曲の戦い」についてなんとなく概略を言いますと……(詳細は左伝文公12年)
晋は三軍フル出動で秦軍と対峙し、上軍の佐である臾駢の策で持久戦に持ち込もうとするのです。
秦としてはすぐに戦いたいので、秦の康公が士会に相談したところ、士会は
「この持久戦を提案したのは臾駢という奴だと思うんですが、
こいつは趙盾の一族の趙穿という奴によく思われてないんですよねー。
趙穿は若くて血気盛んですから、臾駢の陣でもつつけば、
趙穿の奴は臾駢に対する嫌がらせがてら出て来るんじゃないですかね〜」
的な提案をするのです。

そこで秦は臾駢のいる晋の上軍に攻撃をしかけ、まんまと趙穿を引きずり出し、
趙穿を見捨てるわけにはいかんという元帥の趙盾の意見により晋は軍を進め、
秦の望んだシチュエーションが実現したのです。
郤缺はこの時上軍の将で、臾駢の上官に当たるのです。
それをふまえてこんなやりとりをしておるのですー。



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