孔廟・国子監




お料理はお高めだけどおいしい
まずはホテルにチェックイン! こちらはホテルのレストラン


■竹園賓館
昼過ぎ、本日宿泊のホテル、「竹園賓館」に到着!
おおぉ…なんかものすごく風情があります…これ、観光地ですよね?くらいの…
かのやさんのおはからいで、日々ホテルがグレードアップしてきてるのですが、これは本当に感動モノ…ここに泊まってもいいんですかと思うくらいに、ホンマ風情があって…。
四合院という伝統的な形式の建物をそのままホテルにしてるんだそうです。ホテルのお部屋も本当に凝っていて、調度品もすごく凝ってました。百聞は一見にしかず、ですね…


他の部分もすごく素敵(>_<)
ここが泊まったお部屋です! 窓の外には大きな柿の木


ひとしきりお部屋に感動した後、ホテル内のレストランで昼食…でしたよね(エエッ;)。…実は6日目以降のメモを一切取っていなくて(取れなかったとも言える…)、自分の記憶と写真だけが頼りなのです…; と言う訳で、ひとつ前のページを含めて、故意ではないのですが嘘を書いてる可能性があります…他のお二人のレポと違うところがあれば、私の間違いである可能性が99%です…。

この後、蛙さんは別行動。お一人で北京観光へ
私はかのやさんに保護者になっていただき、二人で北京市内に出掛けます。夕方くらいに北京市内で落ちあい、北京ダックを食べる予定でした(過去形…)。

私たち二人の予定は、自分のリクエストした孔廟&国子監と、鉄板の故宮。まずは地下鉄に乗って、孔廟&国子監に近い駅で下車します(地下鉄についてはまた別ページにて)。


     *     *     *


■孔廟
雍和宮という駅で下車して少し歩いて、孔廟・国子監へ。
孔廟は、その名の通り孔子の廟。国子監は、国立の最高学府…と言うとだいたい合ってるでしょうか…。
この孔廟と国子監は、ともに元のフビライ・ハンの頃に此の地に造られたそうです(by旅行ガイド<お前…;)。
この二か所は1セットで「孔廟和国子監博物館」となっており、一枚のチケット(30元)で両方を見ることができます。入り口は孔廟側・国子監側の両方にあって、どちらからも入れる様子(ちなみに自分たちは孔廟側から入りました)。入り口には、X線の荷物検査と金属探知機っぽいゲートがありました…後で行った故宮にもこんなのがありましたが、今まで行った観光地ではここまで厳重ではなかったなぁ…。


外人の観光客さんも写ってますね
孔廟側の入り口


これまた静閑な場所です
入ると、孔子像がお出迎え
旅行ガイドによれば、この両側に元〜清代の進士及第者の名が刻まれた石碑があるらしいのですが
見事に見落としてしまいました…ちゃんとガイド読んどくんだった(>_<) <と何度思ったか;
見ても知ってる名前は少ないだろうけど、見るだけ見たかったなぁ…。


先哲たちの名前を控えておかなかった…無念; 顔回・子思・曾子・孟子、と…?
その奥には「大成殿」。孔子ら先哲の位牌が祀ってあるそうです


     *     *     *


■国子監
ざっと孔廟の方を見て回ったところで、隣の国子監の方へ。
私がリクエストをした所以は、この国子監にあります…ここに、十三経を刻した石碑があると聞いて、これを見たかったのです。
自分も、ネサフしていた時に見つけた物なので、詳しい訳ではないのですが(汗)、どうやらこの石碑群は清の乾隆帝の頃に刻されたもののようです。国子監の中にあるということは、当然ここで学んだ、当時の最高峰の頭脳たちがこの碑を前に討論などを交わしてたんだろうな…と思うと、せっかくなら自分の目でも一目見てみたかったのです。

ちなみに十三経というのは、儒教の基本的な経典十三種で、『易経』『書経』『詩経』『周礼(しゅらい)』『儀礼(ぎらい)』『礼記(らいき)』『春秋左氏伝』『春秋公羊伝』『春秋穀梁伝』『論語』『孝経』『爾雅』『孟子』…らしいです。
この、左伝の部分の、鞍の戦いとかエン陵の戦いとかのあたりだけでも、一目見たかったのです…(>_<)。

そして、それらの碑が保存されている建物の中に入ります…


暗い…!
超ピンボケですみません…かなり暗いです…


写真の上の天井のあたりを見ていただくと分かりますが、鉄筋むきだしの仮倉庫的なところに保存されてます。風雨で摩耗するのを避けるために、ここに移動したものと思われます。旅行ガイドによれば、碑は全部で191本あるらしい。

さて、あとはこの中から左伝の自分的ツボ場面を探すばかり…とはいえ、これだけの数がある上、暗いし狭いし刻字も浅くて目を凝らしても読みづらいものがあって、この中から左伝の、まして鞍の戦いやエン陵の戦いの場面を探すのはなかなか大変です;; かのやさんと分担しつつ、碑を見て回ります…。

で…


※代理のためいつもとキャラが違います(笑)
※漫画的過剰表現を含みます(笑)。当然そこまで大騒ぎはしてない…はず…
かのやさんが「季文子」(=季孫行父)の文字を見つけてくださったのですが、
前後を見るとそのあたりがちょうど左伝の韓厥執政期の部分だったーー!!
「韓献子」の三字を見つけた時は本当にテンション上がったわ…!!(韓献子=韓厥)
(※季孫行父=晋で言えば趙盾執政期〜韓厥執政期の人なので、
自分的ターゲット時代とも重なる人なのです)
(※※趙盾以下韓厥までの歴代執政は、趙盾→郤缺→荀林父→士会→郤克→欒書→韓厥)
超興奮して多少騒いでしまったのですが、周りからどう見られていたんだろう…
怪しくてスミマセン;; 周りには見張り番の人しかいなかったけど…
この後故宮にも行くので急いで捜しますよ〜(笑)


で、ついに見つけました…これが、エン陵の戦いが刻まれた碑でございます!!

さすがに字は見えない…
まあ、字は見えない訳ですが…;;;


わずかに赤いものがついているのが見えるでしょうか…。これは血…ではなく、飛び散ったペンキかと思われます;
後になって気づいたのですが、碑の側面に赤いペンキでそれぞれ漢字1文字(?)と数字が振ってあり、どの経典の何番目の碑かが分かるようになってたのです。ここを見て「左」(or左伝)とある碑を見つけていれば、他の部分を見て時間を費やすことがなかったんでしょうが…でも、これがなくても、思いのほかスムーズに見つかったのですよ。エン陵の神様(?)のお導きだと勝手に思っておきます。

暗さと字の彫りの浅さのため、肉眼でも解読がキツいレベルだったので、撮影してもどうせピンボケするし字は見えないだろうなぁ…と思って、デジカメ撮影は諦めモードでした; でも、もしかすると…と思い、碑の中からエン陵の戦いに参戦した四軍の将佐の名前があるあたりを探し出して、反りかえりながら撮ってみたのです(<高い位置だったので;)。

で、後で確認したら…と、撮れてました!!! もう大興奮ですよぉぉ…!
なんとか欒書・士燮・郤リ・荀偃・韓厥・郤至の名前が読みとれます(>_<)。清の最高学府の学生たちも、これを見ながら語り合ってたのかも…と思うと、すごく恐縮な気持ちもある一方、たまらん気持ちになります…。
該当部をここにも載せてみます! これでテンションが上がる方が自分以外にいらっしゃるか不明ではあります…けど…!


左伝成公16年、エン陵の戦いに参加した晋の将佐
ちょっと補正しても見づらいのですが…読めなくもないです…
          (1行目)憂可立俟也欒武子曰不  (最初5字が士燮の台詞)
          (2行目)可以當吾世而失諸侯必  (1行目最後1字〜3行目最初2字が欒書の台詞。當=当)
          (3行目)伐鄭乃興師欒書将中軍  (「欒書〜」以下、戦に向かった晋の四軍の将佐の名の列挙)
          (4行目)士燮佐之郤リ将上軍
          (5行目)佐之韓厥将下軍郤至  (佐新軍…と続く)



鞍の戦いの場面も探したかったのですが、時間がなかったので断念…。でも、エン陵の場面を見つけられただけで本当にしあわせです。


碑を後にして、さらに国子監の奥へ。


中もすごく立派…
「辟雍」という額がついてます。
『礼記』(王制)に、王が学問する所を「辟雍」と言う、とあり、それにちなんでるようです。
清の乾隆帝もここで講義したらしいです(by旅行ガイド)。


     *     *     *


■故宮…に行く予定でしたが…
さて、急ぎ足ではありますが孔廟・国子監を見て回り、故宮に向かいます。
が、ちょっとだけ近くにあった本屋に入ってもいいですかー?と自分が言ったために間に合わなく…(吐血)。国子監近くの本屋なので、古典関連の本が充実してそうだと思って、ちょっとだけ見てみたかったのです…。が、結局10分以上居座ってしまいまして、故宮に行くのが遅くなってしまいました; まあ間に合うよ〜とかのやさんには言っていただいてましたが…地下鉄の乗り継ぎに予想外に時間がかかったりして(乗り場がすごく遠かったのです…)、ちょっとやばいかも…な雰囲気に…。

故宮は16時までに入場しないといけないのですが、チケット売り場に着いたのはその3分後…既に閉まっておりました(…)。確かに天安門に着いたのは16時前だった…けど、チケット売り場までの距離が思いのほか長くて…。。。晋祠・雲崗石窟然りなのですが、どうして入り口っぽい門からチケット売り場までの距離が長いのですか…。
というか、本当にすみません…(>_<)。。。

かのやさんが臨機応変に、故宮観光は明日にして、今日は本屋の方に行きましょう〜と提案してくださったので、瑠璃廠近くの本屋で本を見てました。
うおおお素敵な本がいっぱい…! 自分が予めチェックしていた本はあまりなかったのですが、なかなか素敵な本とか、ちょっと欲しいかも…と思ってた本がいくつもあったので、所持金がやばくならない程度に本を買いました///。持ち歩くには大量だったので、かのやさんに通訳していただきつつ、日本に郵送することにしました…何から何までありがとうございます…(>_<)。

18時頃まで本屋に滞在した後、前門というところに移動。このあたりで蛙さんと合流して、この近くにある北京ダックの名店に入る予定でした。が……




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