呂蒙殿の蔵書部屋
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icon: HANI BANIさま おお、こんにちは、呂子明です。胡散臭いページのさらに胡散臭いコーナーへようこそ(苦笑)!!
ここは、管理人の基本資料やお薦めの本が並べてある蔵書部屋です。俺は無理矢理管理をやらされてます(笑)。まあ、本に埋もれるのは嫌いではないからよしとしようか…。

お薦めの本は、大きく3つに分けて分類してあります。
@基本の部…三国志や三国時代を知る上での基本文献や、入門に適した本
A発展の部…三国志(演義/正史)を読み込んで、なんだか物足りなさを感じる方向け。マイナー文献多し
B資料の部…人物事典等、三国志・三国時代を読み解く上で役に立つ資料

いくつかの部にまたがる本もありますが、ひとまず管理人の判断で分類します。


では、下にリストを作ってみたので活用してみてくだされい!


基本の部
■『三国志』(吉川英治)  ■『完訳 三国志』(小川環樹・金田純一郎訳)
■『正史 三国志』(今鷹真・井波律子・小南一郎訳)  ■『三国志武将画伝』(中村亮画・立間祥介監修)
■『三国志“散り様”列伝』(諏訪原寛幸・画)

発展の部
■『三国志演義』(井波律子)  ■『人間三国志』豪勇の咆哮/軍師の采配(林田慎之助)
■『三国劇翻訳集』(井上泰山)  ■『図解雑学三国志』(渡邉義浩)

資料の部
■『三国志演義大事典』(立間祥介・岡崎由美・土屋文子編訳)
■『三国志全人名事典』(『中国の思想』刊行委員会)



管理人の読む(使用)頻度が高い本からだいたい並べてあります。
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『三国志』(全8巻)
吉川英治・著  講談社 1989


管理人イチオシの入門書ですぞ! 日本の三国志ブームの火付け役(火付け…ですが陸遜とは無関係で(分かってます))。中国の古典『三国志演義』をかなり忠実に踏まえながら、吉川氏の巧みな筆致で描かれた三国志。読み始めたら時間を忘れてしまいますのでご注意あれ。
これを読破すれば、三国志についての基本的な知識は身についたと言い張ってもかまわないと思います(独断)。読んでいて楽しく、さらに三国志演義の内容まで頭に入ってしまうという、入門にはうってつけの小説。
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『完訳 三国志』(全8巻)
小川環樹・金田純一郎訳  岩波文庫 1988


中国で大成された小説『三国志演義』の翻訳。日本だけでなく、中国でも多くの人に読まれたものですな。これを読めば「三国志読んだぜー!!」と胸を張って言い切れます。多少読みづらくもありますが、それでも面白いです。葛飾北斎の弟子・葛飾戴斗の挿絵も入っていて、さらにおいしいです。
また、巻末の注釈が非常に詳細で、研究者が持っていても役に立つ(と思う)代物ですぞ。小川環樹先生といえば、その道では知らぬ人はいないほどの大学者ですからな…。
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『正史 三国志』(全8巻)
今鷹真・井波律子・小南一郎訳  ちくま学芸文庫 1992


3世紀末の晋の人・陳寿が著し、5世紀の初頭の宋の人・裴松之が注をつけた、歴史書としての三国志。実在の人物の実際の生き様を見ることができます。このサイトの人物列伝は、これに依拠して書かれてます(正史に記述のある人物のみ)。ちょっと難しい内容ですが、三国時代の英雄たちの実在の姿に興味があれば、読んで損はないですぞ!
おすすめは、五将軍はじめ魏の将軍が居並ぶ3巻、蜀の列伝が全て収まっている5巻、呉の主要な武将の列伝が集まった7巻。最終巻(8巻)の巻末についている年表と索引は非常に役に立つので、三国時代について調べたい方は8巻を持っていると便利です。
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『三国志演義大事典』
沈伯俊・譚良嘯編著、立間祥介・岡崎由美・土屋文子編訳  潮出版社 1996


ここの管理人が誕生日プレゼントに親に頼んで買ってもらった本らしいです(笑)。
題名の通り、三国志演義に出てくる人物・地名・官職、さらに『三国志演義』成立史に関する文献・記録や三国劇まで網羅した一冊。普通の三国志ファンでも知りえないようなマイナーな情報があちこちにあります。研究者でも満足できる濃い内容です。
さらに巻末には、宋の名将・岳飛の筆に成る「出師の表」の拓本、民間に伝わる三国志物語をまとめた「三国志外伝」のコーナーもあって、事典以外のコーナーも充実しています。
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『三国志武将画伝』
中村亮・画、瀬戸龍哉・伝、何宝通・美術監督、立間祥介・監修  小学館 1996


三国志演義に登場する主要人物を、中村亮氏のイラスト付きで解説した本。アナログの絵がかっこいいです。管理人のお気に入りは呂布・陳宮・文醜・馬超・魯粛殿・陸遜、それに俺(呂蒙)らしいです(笑)。
さらに、人物についての解説があるのはもちろん、正史から起こした人物の系図や最終官職、演義中での一騎討ち勝敗表や軍略年表までがついていて、資料としても非常に有用です。管理人は、系図には特に世話になってます。
絵に見入るもよし、資料を参考にするもよし。人物が居並ぶ派手な表紙が目印です。
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『三国志全人名事典』
『中国の思想』刊行委員会  徳間書店  1994


正史に出てくる全人物の簡略な解説と、付録の主要官職一覧が白眉。演義にも登場する人物については、正史と演義の簡単な比較もできる
『三国志演義大事典』が便利ですが、こちらの人名事典は演義に出てこない人物を調べたいときに持ち味を発揮すると思います。人物に関する説明は簡略ではありますが、正史のどこに事跡が書いてあるかが明記してあり、かなりマイナーな人物について調べたい時に便利です。痒いところに手が届く一冊ですな。
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『図解雑学三国志』
渡邉義浩・著  ナツメ社 2003


三国時代と言うと、豪勇を誇る武将や知略を闘わす軍師たちが彩る時代…というイメージがありますが、この本は三国時代を「名士」の視点から見た斬新な一冊です。魏では荀ケ・陳群・司馬懿、呉では周瑜殿・張昭殿・陸遜、蜀では諸葛亮・馬謖・法正らがよく出てきます。
今までと違った視点から三国時代を見てみたい方は一読してみると面白いでしょうな。
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『三国志“散り様”列伝』(『別冊宝島』1314)
諏訪原寛幸・画  宝島社  2006


三國無双シリーズのキャラクターデザインを担当する諏訪原さんの武将画とともに、後漢・三国時代の60人の人物の「散り様」を紹介する一冊。とにかく諏訪原さんの絵がいいです。廉価なのもありがたい。60武将のうち15人がカラー、他はモノクロです。しかしモノクロのものも十分見ごたえがあります。紹介文の方には突っ込み所が多いですが、「散り様」をまとめたという異色な点で役立つかもしれません。
ちなみにカラーで描かれている武将は、諸葛亮・孫堅様・呂布・関羽・周瑜殿・夏侯淵・曹操・劉備・董卓・孫策様・郭嘉・孟達・袁紹・典韋・陸遜です。
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『三国志演義』
井波律子・著  岩波新書 1994


三国志演義のキャラクターの考察を中心に、『世説新語』や『三国志平話』など三国志演義成立前に語られていた三国志物語にも触れている一冊。演義の成立史や、演義に語られていない三国志物語を知ることができます。『三国志平話』について知りたければ、最初に読んでおくといいと思いますぞ。また、演義がどんな目的を持ってメインキャラを作ったかの考察も興味深いですな。手軽に入手できるのも長所です。
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『人間三国志』豪勇の咆哮/軍師の采配
林田慎之助・著  集英社文庫 1992


正史の記述に基づいて書かれた人物列伝。正史だと、一人の人物についての記述がバラバラになっているのですが、それらを拾い上げてまとめてあるようで、詳細に伝が書かれています。また、著者の林田さんの考察もなかなか面白い。
「豪勇の咆哮」には関羽・張飛・趙雲・馬超・張遼・張コウ・于禁・許チョ・甘寧・黄蓋殿、それに董卓・呂布の伝があり、「軍師の采配」には諸葛亮・司馬懿・荀ケ・周瑜殿・魯粛殿・呂蒙・陸遜の伝があります。他に「覇者の条件」という一冊もあるらしいのですが、管理人は未入手です。
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『三国劇翻訳集』
井上泰山・訳  関西大学出版部 2002


元代の戯曲の中でも、三国時代に題材を得た戯曲23種の翻訳。民間で生成された三国志物語の一端が垣間見えて面白いです。史実よりは民衆の好みに忠実で、史実の無視があらゆるところにあるのですが、これがまた戯曲の面白味になってますな。ちなみに俺は、この中の一種の劇に出てきて、魯粛殿たちと一緒に周瑜殿の結婚祝いに行ったりしてます(笑)。
管理人はこの本は持ってません。図書館で閲覧しました。喉から手が出るくらいに欲しがってます(笑)。
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